HOME » 世の中の税務・会計ニュース » 2008年02月
2008年02月
(提供元:国税庁)
今般、社会保険庁から、発行した「公的年金等の源泉徴収票」の一部に誤りがあることが公表されました。
「過年分の支払額が含まれる場合の源泉徴収について」(PDF/102KB) (社会保険庁ホームページ)
過去の年金記録の修正等により、支給もれ年金の一括支払を受けられている場合は、誤って過去の年分の年金支払額を支払い時の年分に合計して作成されている場合がありますので、ご注意ください。
この誤った源泉徴収票を受け取っていると思われる方は、社会保険庁(社会保険事務所)で確認していただき、誤りがあれば各年分の正しい源泉徴収票の再発行を受けた上で、平成19年分確定申告の手続を行っていただくとともに、必要に応じて平成18年以前分の修正申告又は更正の請求を行っていただくことになります。
なお、手続きについては、以下のQ&Aをご参照ください。
Q1 源泉徴収票の再交付は、どのように手続きすればよいのですか。
A 社会保険庁(社会保険事務所)に、源泉徴収票の誤りにより請求することを明確に示した「源泉徴収票再交付申請書」を提出することによって、修正後の公的年金等の源泉徴収票が郵送されます。
詳しくは「ねんきんダイヤル」【TEL:0570(05)1165(IP電話等をご利用の場合はTEL:03(6700)1165)】でご確認ください。
(注) TEL:0570(05)1165は 全国一律市内通話料金、TEL:03(6700)1165は通常通話料金が掛かります。
Q2 所得税の還付等は、どのように手続きすればよいのですか。
A 他の所得や控除の状況等の事情に応じて、確定申告書、修正申告書または更正の請求の手続きを行っていただくことになります。
(参考)
◇ 既に確定申告書を提出されている年分の手続き
再計算の結果
還付 更正の請求
納税 修正申告
(注) 平成19年分確定申告書については、平成20年3月17日(月)までの期間、訂正申告書を提出することができます。
◇ 確定申告書を提出されていない年分の手続き
再計算の結果
還付 還付申告
納税 期限後申告
(注) 平成19年分については、平成20年3月17日(月)までは期限内申告となります。
※ 所得税の手続きに関するご不明な点は、最寄りの税務署におたずねください。
※ 確定申告相談会場等において、来所した年金受給者から今回の社会保険庁の源泉徴収誤りの対象者である(又はないか)との相談を受けた場合には、その場から「源泉徴収票再交付申請書」を提出できる対応をとっています。
(提供元:国税庁)
医療費控除の対象となる医療費は次のとおりであり、その病状などに応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とされています。
@ 医師又は歯科医師による診療又は治療の対価。(ただし、健康診断の費用や医師等に対する謝礼金などは原則として含まれません。)
A 治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価。(ただし、風邪をひいた場合の風邪薬などの購入代金は医療費となりますが、ビタミン剤などの病気の予防や健康増進のために用いられる医薬品の購入代金は医療費となりません。)
B 病院、診療所、介護老人保健施設、指定介護老人福祉施設、指定地域密着型介護老人福祉施設又は助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価。急患や怪我などで病院に運ばれる費用です。
C あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、柔道整復師などによる施術の対価。(ただし、疲れを癒したり、体調を整えるといった治療に直接関係のないものは含まれません。)
D 保健師、看護師、准看護師又は特に依頼した人による療養上の世話の対価。(この中には、家政婦さんに病人の付添いを頼んだ場合の療養上の世話の対価も含まれまが所定の料金以外の心付けなどは除かれます。また、家族や親類縁者に付添いを頼んで付添料の名目でお金を支払っても、医療費控除の対象となる医療費になりません。)
E 助産師による分べんの介助の対価。
F 介護保険制度の下で提供された一定の施設・居宅サービスの自己負担額。
G 次のような費用で、医師等による診療、治療、施術又は分べんの介助を受けるために直接必要なもの。
イ 医師等による診療等を受けるための通院費、医師等の送迎費、入院の部屋代や食事代の費用、コルセットなどの医療用器具等の購入代やその賃借料で通常必要なもの。(ただし、自家用車で通院する場合のガソリン代や駐車場の料金等は含まれません。)
ロ 医師等による診療や治療を受けるために直接必要な、義手、義足、松葉杖、義歯などの購入費用。
ハ 傷病によりおおむね6か月以上寝たきりで医師の治療を受けている場合に、おむつを使う必要があると認められるときのおむつ代。この場合には、医師が発行した「おむつ使用証明書」が必要です。
【注意点】
1 医療費控除を受けるためには、その支払を証明する領収書等を確定申告書に添付するか提示することが必要です。
2 医療費の中には、身体障害者福祉法、知的障害者福祉法などの規定により都道府県や市町村に納付する費用のうち、医師などの診療等の費用に相当するものや前記イ・ロの費用に相当するものも含まれます。
3 おむつ代についての医療費控除を受けることが2年目以降で介護保険法の要介護認定を受けている一定の人は、市町村長等が交付するおむつ使用の確認書等を「おむつ使用証明書」に代えることができます。
H 骨髄移植推進財団に支払う骨髄移植のあっせんに係る患者負担金
I 日本臓器移植ネットワークに支払う臓器移植のあっせんに係る患者負担金
(提供元:国税庁)
国税庁は、過去の確定申告を踏まえ、確定申告書の記載誤りや添付書類の提出漏れが多く見受けられること、さらに申告漏れが多い所得があることから、それらを例示して注意を呼びかけています。申告の際はご注意下さい。
確定申告書の記載誤りについて
1) 医療費控除の対象とならない薬局で購入した日用品の記載
2) 医療費を補てんする保険金などの記載漏れ
3)「配偶者控除」と「配偶者特別控除」の重複適用
を、過去に多く見受けられた例として示しています。
提出漏れが多い添付書類として
1) 給与や年金の「源泉徴収票」(原本)
2) 医療費控除を受ける場合の領収書、おむつ使用証明書等
3) 住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)を受ける場合の登記事項証明書等
を、例示しています。
申告漏れが多い所得として
1) 株式等の売却益に係る分離課税の譲渡所得
2) 生命保険契約等に基づく年金の雑所得
3) 生命保険の満期返戻金等の一時所得
を挙げて注意を促しています。
こうした記載誤りや添付書類の提出漏れ、申告漏れなどから、正しい申告と納税が期限内に行われなかった場合には、加算税や延滞税がかかる場合があるので要注意です。
これらの他の留意事項として、税務署から連絡する場合がああるため、申告書には日中に連絡がとれる電話番号を記載するように要請しています。
さらに、税務職員が納税者に電話で問い合わせする場合は、提出された申告書を基にその内容を本人に確認することを原則としているので、税務署から還付金受取りのために銀行などのATMの操作を求めることはないと、改めて「還付金振り込め詐欺」の被害に遭わないようにも注意を促しています。